2026年8月4日
  • 飲食店の注文受付を見直すべき理由|電話注文が利益を減らす原因とは

    多くの飲食店がテイクアウトや事前予約に対応する一方で、今も電話による注文受付を中心に運用している店舗は少なくありません。

    しかし、ピークタイムの電話対応や注文内容の転記、厨房への伝達、会計処理といった一連の作業は、スタッフの負担になるだけでなく、注文の取りこぼしや入力ミス、接客品質の低下などを通じて、店舗の利益を圧迫する原因になります。

    本記事では、電話中心の注文受付が抱える問題を整理し、オンライン注文へ切り替えるメリットや、注文受付システムを選ぶ際のポイントを解説します。

    「また電話…」は危険信号?見過ごされがちな注文受付の課題

    ピークタイムに電話注文へ対応する飲食店スタッフのイメージ

    ランチタイムやディナータイムのピーク時、店内に鳴り響く電話に対応するため、接客や調理の手を止めている店舗は少なくありません。

    接客中に電話が鳴れば、目の前のお客様への対応を中断する必要があります。レジ対応中であれば会計が滞り、調理中であれば料理の提供が遅れる可能性もあります。

    現場のスタッフは限られた人数で、接客、調理、レジ、商品受け渡し、電話対応など複数の業務を同時に進めています。そこへ電話注文が集中すると、一人ひとりの負担が増え、店舗全体のオペレーションが不安定になりやすくなります。

    注文受付で起きやすい問題
    電話を取ること自体だけでなく、注文内容の聞き取り、復唱、紙への記入、厨房への伝達、POSへの入力、会計、商品受け渡しまで、多くの作業が発生します。

    こうした負担を「飲食店だから仕方がない」と放置すると、スタッフの疲弊だけでなく、注文の取りこぼしや接客品質の低下にもつながります。注文受付は、単なる現場業務ではなく、売上や利益に関わる経営課題として捉える必要があります。

    モバイルオーダーを導入した後のリピーター育成については、
    リピート率2倍の裏側。iToGoで実現したCRMの仕組みとは?でも詳しく解説しています。

    利益をじわじわ減らす電話注文の5つのデメリット

    電話注文は特別な設備を必要とせず、幅広いお客様が利用できる方法です。一方で、注文量が増えるほど店舗側の作業も増えるため、運用方法によっては利益を圧迫する原因になります。

    ここからは、電話中心の注文受付で起きやすい5つのデメリットを見ていきましょう。

    電話注文によって発生しやすい注文の取りこぼし、伝達ミス、対応工数などの課題

    デメリット1:ピーク時に注文を取りこぼしやすい

    店舗が最も忙しくなる時間帯は、テイクアウトや予約注文の問い合わせも集中しやすい時間帯です。しかし、スタッフが接客や調理にかかりきりになっていると、すぐに電話へ出られません。

    電話がつながらなかったお客様は、時間を置いて再度かけてくれるとは限りません。別の店舗や別の注文手段へ移ってしまえば、本来獲得できたはずの売上を失うことになります。

    また、つながらなかった電話や、話し中のため受けられなかった注文は履歴に残りにくく、店舗側が機会損失の大きさを把握しづらい点も問題です。

    デメリット2:聞き間違いや伝達ミスが発生しやすい

    店内の騒音や通信環境によっては、電話越しの注文内容を正確に聞き取れないことがあります。

    商品名、数量、トッピング、受取時間、連絡先など、確認する項目が多くなるほど、聞き間違いや書き漏れのリスクは高まります。電話を受けたスタッフから厨房へ注文内容を伝える過程で、さらに情報が抜け落ちる可能性もあります。

    注文内容の誤りは、商品の作り直しや食材ロスを発生させるだけでなく、お客様からの信頼を損なう原因になります。特にアレルギーや苦手食材への対応を受け付ける場合は、正確な情報伝達が欠かせません。

    デメリット3:注文受付に人件費がかかり続ける

    電話注文では、注文内容を聞くだけでなく、メニューの説明、受取店舗や日時の確認、連絡先の聞き取り、注文内容の復唱など、複数の作業が必要です。

    さらに、電話で受けた内容を紙へ記入し、厨房へ伝え、POSや管理表へ入力する場合は、同じ注文情報を何度も扱うことになります。

    1件あたりの対応時間は短く見えても、毎日積み重なると大きな作業時間になります。

    注文受付に費やしている時間を正確に把握しないままでは、電話対応にかかる人件費も見えにくくなります。

    デメリット4:店内のお客様と電話注文のお客様、双方の満足度を下げる

    電話対応のために接客が中断されると、店内のお客様を待たせてしまいます。一方、電話をかけているお客様も、なかなかつながらなかったり、忙しそうな対応をされたりすると、注文時点でストレスを感じます。

    商品の味に満足していても、注文しにくい、受け取りに時間がかかる、会計で待たされるといった体験が続けば、次回利用の候補から外れてしまう可能性があります。

    飲食店に求められているのは、商品のおいしさだけではありません。注文から受け取りまで、ストレスなく利用できる体験を整えることも、リピーター育成の重要な要素です。

    デメリット5:追加注文や高付加価値商品の提案が難しい

    忙しい時間帯の電話対応では、スタッフは注文を正確に受け付け、できるだけ早く通話を終えることを優先しがちです。

    そのため、サイドメニュー、ドリンク、セット商品、季節限定商品などを案内する余裕がなく、客単価を高める機会を逃してしまうことがあります。

    関連商品やおすすめ商品を表示できるオンライン注文システムであれば、スタッフが一件ずつ口頭で案内しなくても、お客様自身に商品を比較・検討してもらいやすくなります。

    オンライン注文をリピーター育成の起点として活用する方法については、
    LTVを最大化するロイヤルティプログラム設計の基本もあわせてご覧ください。

    解決策は注文受付のオンライン化

    飲食チェーン本部が店舗データを確認しているイメージ画像

    電話注文による負担を減らす方法のひとつが、注文受付のオンライン化です。

    お客様がスマートフォンやパソコンから商品、数量、受取店舗、受取日時などを選択し、自分で注文を完了できる仕組みを整えることで、店舗は「注文を聞く」「紙へ書く」「別のシステムへ入力する」といった作業を減らせます。

    飲食店DXというと、大規模なシステム導入や店舗全体の刷新をイメージするかもしれません。しかし、最初からすべての業務を変える必要はありません。


    まずは負担が大きいテイクアウトや季節商品の予約受付からオンライン化することで、現場への影響を確認しながら段階的に改善できます。

    注文受付オンライン化の基本的な流れ
    お客様が注文内容を入力する → 店舗へ注文情報が届く → 店舗が商品を準備する → 指定時間に商品を受け渡す

    注文受付のオンライン化がもたらす4つの経営改善メリット

    注文受付のオンライン化による営業時間外受付、作業削減、事前決済、顧客データ活用のメリット

    注文受付をオンライン化するメリットは、電話対応を減らせることだけではありません。注文を受け付ける時間や場所を広げ、店舗の業務と顧客データをつなぐことで、売上と業務効率の両面を改善しやすくなります。

    メリット1:営業時間外にも注文・予約の受付窓口を用意できる

    電話注文は、基本的にスタッフが電話へ対応できる時間に限られます。一方、オンライン注文では、店舗が設定した販売期間、締切日時、受取枠、在庫数の範囲内で、深夜や早朝、仕込み時間中などにも注文を受け付けられます。

    お客様は、自分の都合のよい時間に商品を選び、数日後や数週間後の受取日を指定できます。仕事帰りのテイクアウト、週末の家族利用、誕生日や季節イベントの商品予約など、さまざまな利用シーンに対応しやすくなります。

    店舗が営業している時間だけでなく、お客様が「注文したい」と感じたタイミングに注文導線を用意することで、販売機会を広げられます。

    メリット2:聞き取り・転記・再入力の作業を削減できる

    オンライン注文では、お客様自身が画面上で商品や数量、受取日時などを入力します。そのため、電話越しの聞き間違いや手書きメモの読み間違いを減らしやすくなります。

    さらに、注文情報をPOSや厨房機器へ連携できる仕組みであれば、スタッフが注文内容を再入力する作業も削減できます。

    ただし、オンライン注文を導入するだけで、すべてのミスがなくなるわけではありません。商品設定、在庫情報、受取時間、厨房への連携方法などを、店舗の運用に合わせて設計することが重要です。

    メリット3:事前決済で店頭会計と受け渡しをスムーズにできる

    オンライン注文時に事前決済まで完了できれば、商品受け渡し時の会計作業を減らせます。お客様は店頭で長く待つ必要がなくなり、店舗側もレジ対応の負担を軽減できます。

    また、代金支払いを注文時に完了してもらうことで、未払いのまま予約商品を用意するリスクを減らし、キャンセルや受け取り忘れが発生した場合の店舗側の損失を抑えやすくなります。

    特に、クリスマスケーキ、おせち、オードブル、土用の丑の日商品など、数量や販売期間が限られる商品では、予約、在庫、決済をまとめて管理できる仕組みが有効です。

    メリット4:注文データをリピート促進に活用できる

    電話注文では、注文者の氏名や電話番号を確認していても、注文履歴を継続的な販促へ活用できていないケースがあります。

    会員情報とオンライン注文履歴をひも付けられる仕組みであれば、誰が、いつ、どの商品を注文したのかを把握しやすくなります。店頭での購買履歴まで統合する場合は、POSなどとの連携条件も確認が必要です。

    蓄積したデータをもとに、初回利用者へ次回特典を届ける、季節商品を購入したお客様へ翌年の予約開始を案内する、利用頻度に応じてポイントやクーポンを提供するなど、再注文につながる施策を設計できます。

    クーポンを再注文や再来店につなげるための設計方法については、クーポンが効かない…その本当の理由と再設計のすすめで詳しく紹介しています。

    !ポイント

    注文受付をオンライン化する目的は、電話対応を減らすことだけではありません。

    注文受付から顧客データの蓄積、再来店施策までをつなげることで、継続的な売上づくりの起点にできます。

    注文受付を「業務効率化」から「売上づくり」へ

    失敗しない注文受付システムの選び方

    注文受付システムやモバイルオーダーには、さまざまな種類があります。機能の多さだけで判断すると、現場で使いこなせなかったり、既存業務との二重管理が発生したりする可能性があります。

    自社に合った仕組みを選ぶために、次のポイントを確認しましょう。

    ポイント1:既存のPOSや店舗オペレーションと連携できるか

    オンラインで受け付けた注文を、スタッフがPOSへ手入力し直す運用では、新たな作業負担が発生します。

    注文情報をPOSや厨房プリンターへ連携できるか、会計処理や品切れ情報をどのように管理するか、事前に確認することが重要です。

    POS連携の可否だけでなく、即時注文、予約注文、事前決済注文など、それぞれの注文が店舗内でどのように処理されるのかまで確認しましょう。

    ポイント2:在庫数や受付上限を管理できるか

    オンラインでいつでも注文できる状態をつくっても、店舗が準備できる数量を超えて受注してしまえば、キャンセル連絡や返金対応が必要になります。

    商品別、店舗別、日付別に在庫や販売上限を設定できるか、上限に達した時点で自動的に販売を停止できるかを確認しましょう。

    受取時間ごとの受付上限を設定できるシステムであれば、特定の時間帯に注文が集中することを防ぎ、調理や受け渡しの負担を平準化しやすくなります。

    ポイント3:現場スタッフが無理なく運用できるか

    注文受付システムは、本部担当者だけが理解できても運用できません。実際に注文を確認し、商品を準備し、受け渡す店舗スタッフが迷わず使えることが重要です。

    注文が入ったときの通知方法、注文内容の確認画面、品切れ時の操作、キャンセル対応、商品受け渡し完了までの手順を具体的に確認しましょう。

    導入前にテスト店舗を設け、現場スタッフの意見を取り入れながら運用フローを調整する方法も有効です。

    ポイント4:自社の顧客接点に合った注文導線を選べるか

    お客様が普段利用している接点は、店舗によって異なります。Webサイトからの流入が多い店舗もあれば、LINE公式アカウントや自社アプリに多くの利用者を抱えているチェーンもあります。

    Web、LINE、アプリ、既存アプリへの組み込みなど、自社の顧客接点に合った注文導線を選べるか確認しましょう。

    自社に合う注文導線を確認

    導入しやすい

    Web版

    WebサイトやSNS、Googleビジネスプロフィール、チラシのQRコードから注文へ誘導したい場合

    友だちを活用

    LINE版

    LINE公式アカウントの友だちを、スムーズに注文へつなげたい場合

    リピーター向け

    アプリ版

    プッシュ通知やポイント施策で、継続的な接点をつくりたい場合

    既存資産を活用

    既存アプリ組み込み版

    すでに運用している自社アプリへ、注文機能を追加したい場合

    ポイント5:注文後のCRM施策まで設計できるか

    注文受付の効率化だけを目的にすると、導入後に「電話は減ったが、売上施策にはつながっていない」という状態になりかねません。

    顧客情報や購買履歴を蓄積できるか、ポイント、クーポン、ランク施策などを通じて再注文を促せるかも確認しましょう。

    注文システムとCRMが分かれている場合は、データ連携の可否や、どの情報を一元管理できるかを導入前に整理する必要があります。

    電話注文を完全になくさない併用運用の考え方

    オンライン注文を導入したからといって、すぐに電話注文を完全廃止する必要はありません。

    長年電話で注文している常連客や、スマートフォン操作に慣れていないお客様にとっては、電話で注文できることが安心感につながっています。

    まずは、WebやLINEから注文できることを店頭、レシート、チラシ、SNSなどで案内し、利用できるお客様からオンライン注文へ移行してもらう方法が現実的です。

    オンライン注文の利用が増えれば、電話件数が減り、スタッフは残った電話へ落ち着いて対応できるようになります。

    STEP BY STEP

    段階的な導入例

    小さく始めて、運用に合わせながら少しずつ活用範囲を広げられます。

    STEP 1

    季節商品の
    予約受付から開始

    →
    STEP 2

    テイクアウト注文へ
    活用を拡大

    →
    STEP 3

    事前決済を導入し
    受け渡しをスムーズに

    →
    STEP 4

    顧客データを活用し
    再注文施策へ

    電話を一律に廃止するのではなく、オンライン注文を選びやすい導線を整えながら、注文受付全体の負担を徐々に減らしていくことが大切です。

    iToGoで実現する注文受付の効率化

    飲食店の注文受付を見直すべき理由|電話注文が利益を減らす原因とは


    iToGoは、外食・小売チェーン向けに、オンライン注文・予約・CRMをつなぐサービスです。

    Web版、LINE版、アプリ版、既存アプリ組み込み版から、自社の顧客接点に合わせた導入方法を選択できます。

    SNS、LINE、Googleビジネスプロフィール、Webサイト、店頭ポスター、レシート、チラシのQRコードなどから、注文、予約、事前決済へつなげることができます。

    スマートフォンから24時間注文を受け付け

    iToGoでは、導入チャネルや会員登録、POSなどとの連携状況に応じて、オンライン注文データや来店・購買データを顧客情報とひも付け、ポイント、クーポン、ランク施策へ活用できます。

    店舗が電話へ出られない時間帯でも注文を受け付けられるため、営業時間外やピークタイムの販売機会を広げられます。

    事前決済で会計と商品受け渡しの負担を軽減

    注文時にオンライン決済を完了できるため、店頭での会計作業を減らし、商品の受け渡しをスムーズにできます。

    事前予約商品では、紙の予約台帳や電話受付、店頭での支払いといった複数の作業をまとめて効率化できます。

    在庫上限設定と自動販売停止で受注をコントロール

    商品ごとに販売数の上限を設定し、予定数へ達した時点で自動的に販売を停止できます。

    数量限定商品や季節商品でも、在庫を超えた注文を防ぎやすくなり、店舗からお客様へキャンセル連絡を行う負担を減らせます。

    POS連携で注文受付後の手入力を削減

    対応するPOSやオーダーシステムと連携することで、オンライン注文を店舗側のオペレーションへつなげられます。

    対応するPOSやオーダーシステムとの連携により、注文内容の厨房伝達や会計処理などを、既存の店舗運用に合わせて効率化できます。注文連携、会計連携、受け渡し完了処理などの対応範囲は、利用する機器や連携方式によって異なります。

    POSや既存システムとの連携内容は利用環境によって異なるため、導入前に現在の機器や運用フローを確認することが大切です。

    注文データをポイント・クーポン施策へ活用

    iToGoでは、注文や来店の履歴を顧客情報として蓄積し、ポイント、クーポン、ランク施策へ活用できます。

    初回注文後の再利用を促すクーポン、利用回数に応じた特典、季節商品の再予約案内など、顧客の利用状況に合わせた施策を行うことで、単発の注文を継続利用へつなげられます。

    電話対応や予約台帳への転記などで削減した工数を、オンライン注文限定の特典や販促施策の原資として活用する考え方もあります。

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    まとめ:注文受付の見直しは、仕組みで利益を守る第一歩

    電話注文は、多くのお客様が利用できる身近な注文方法です。一方で、注文数が増えるほど、電話対応、聞き取り、転記、厨房への伝達、会計といった店舗側の作業も増えていきます。

    忙しい時間帯に電話注文が集中すれば、注文の取りこぼしや伝達ミスが起きやすくなり、店内のお客様への接客にも影響します。

    注文受付をオンライン化することで、営業時間外の注文受付、事前予約、事前決済、在庫管理、顧客データの蓄積などを、一つの仕組みとして整えやすくなります。

    重要なのは、電話をなくすことそのものではありません。

    お客様が注文しやすく、スタッフが無理なく運用でき、受け付けた注文を次の売上へつなげられる仕組みをつくることです。

    まずは、現在どの時間帯に電話が集中しているのか、注文受付から商品受け渡しまでにどのような作業が発生しているのかを整理してみましょう。負担が大きい商品や店舗から段階的にオンライン化することで、現場への影響を抑えながら改善を進められます。

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